名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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17歳《2/3》(新一×快斗)
※新一視点にて。
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「逢いたかったぜ、怪盗キッド」

「・・・へ?」

癖っ毛の髪を跳ねさせた学ラン姿の少年は、オレが〝怪盗キッド〟と呼ぶと顔を真っ赤にして絶句した。


学校を出て幼なじみ達と歩いているうちに、オレはこの少年の姿に気が付いたんだ。
尾行されてる…とは思わなかったが、この辺の学区の制服じゃないし、何よりオレは─────待っていたから。

〝アイツ〟が現れる事を。


オレが工藤新一に戻ったことを報道で知ったら、もしかして〝アイツ〟が来るんじゃないか。
オレの姿を確かめに。オレに逢いに。

漠然とそう思って、期待していたんだ。
どうしてそう思うのか、自分でも不思議だったけれど。


大通りに出てもまだ少年の姿があるのを見て、オレは確かめようと思った。自分の勘が当たっているか、外れているのか。
だから幼なじみ達と分かれ、歩道橋まで走って戻って階段を駆け上がったんだ。

そしたら──────青空を背に突然目の前に飛び込んできた少年に、オレは避けることも忘れてまともにぶつかってしまった。

スローモーションのようだった。

ひらりと回転して階段を飛び降りる少年を、逆様になりながら目で追った。
頭だけは庇ったが、ひっくり返ってこっぴどく体中を階段に打ち付けた。

白い姿の怪盗とは全く雰囲気が違ったけれど、それでもすぐに解った。
この少年が〝アイツ〟なんだってことが。




「き、きっど、…って……なに?」

かなり間をおいてから、少年はしどろもどろに否定した。

「ポーカーフェイス、崩れてるぜ」

「な…、ち、違うって」

「いてっ」

足を動かしたら腰にビリッと痺れが走って、オレは思わずキッドに縋って呻いた。

「おい、医者、救急車呼ぶか?!」

「いや…いい。大丈夫」

息を止め、キッドに支えられて、なんとか立ち上がった。
と思ったら膝が落ちた。

「わあっ」

慌てた声を出して、キッドが俺を抱え込む。
そのまま歩道橋の階段の壁際に、二人して重なるようにへたり込んだ。


(どきん。どきん。どきん・・・)


心臓の響きが共鳴していた。

互いの頬が、微かに触れて震えている。

なんだろう…この感覚。

温かくて懐かしくて、動けない。

離れたくない────。




きゃ、と声がして、オレたちは我に返った。

階段下に子供の手を引いた母親が立っていて、ボーゼンとオレたちを見上げていた。






17歳《3/3》へつづく

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※あまり進展しなくてスミマセン。もう一回追加しちゃいます…(*_*;


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