名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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噂の二人 part IV《3/3》
カテゴリ☆噂の二人
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どうやら紅子の差し金らしい。

『白雪姫』と『眠れる森の美女』が合体された、演出部曰わく〝いいとこどり〟のストーリー。

「白雪姫を救うために王子が魔女と戦うシーンがあった方が盛り上がるもんね! 紅子ちゃん、さすがぁ!……どしたの快斗?」

青子に話しかけられても反応できない。俺は机に突っ伏して動けなくなっていた。みんなに懺悔して〝主役〟を断ろうと思っていたけど、結局できなかったんだ。

朝っぱらから会うヤツ会うヤツみんなからがんばろうぜ、だとか、なんか注文あれば言ってくれよ、だとか声かけられて。クラスのテンションすげー高くて。
おかしいだろ。俺だぜ?白雪姫。なのにみんなものすごく真剣に取り組んで、早出して台本の第二弾作成に取りかかったり、休み時間ごとに衣装や大道具の打ち合わせしたりして、めちゃくちゃ熱心なんだ。

衣装部の青子はさっきからせっせとイメージを描き込んでアイデアをメモっている。
そうかよ……みんな、そんなして学校中の笑いモンになりたいのかよ。だったらいいさ。俺、もう…どうにでもなれって気になってきた。知るかよ。あああ。

「ねえ快斗、放課後に衣装のサイズ計りたいんだけど」

「好きにしてくれ」

「快斗細いからなー。白雪姫のカツラ付けたら、本当に女の子に間違われるかもね!」

「好きにしてくれ」

ずぶずぶ泥沼にはまっていくようだ。

「宣伝部もチラシやポスター作って、他校区にも告知するって張り切ってたよ!」

「好きにしてくれ」

俺はふらふら立ち上がった。

「あれ、快斗どこいくの?」

「屋上。外の空気吸ってくら」




はあああ~。ため息しか出ねえ。

よくよくストーリーを漁ってみると、どうやらディズニー版では『白雪姫』でも『眠れる森の美女』でもラストの王子の姫へのキスは〝お約束〟らしかった。恨むぜディズニ~。はああ。
空はこんなに青く、雲はこんなに白いのに、私の心は……。なんか詩でも書けそうな気分だ。


「黒羽くん」

「…白馬。なんだよ」

「中森さんが君を心配して僕に様子を見てきてくれと」

「青子が?」

「主役の重圧に、さすがの君も悩んでいるのではないかと」

「ああもうそりゃあ悩んでるよ!重圧以前のモンダイでな!」

ふふ、と白馬に笑われて、情けなくて俺はその場に座り込んだ。白馬もすぐ脇に並んで座り込む。
俺も白馬も無言でしばらくただそうしていた。

あのう、と声を掛けられて見上げると、少し離れたところにいた女の子三人がもじもじしながら俺たちに近付いてきた。一年か。
白馬がなんでしょう?と訊き返す。

あのう、私たち白馬さんと黒羽さんのファンなんです!お二人は、江古田高のベストカップルだと思います! 今度の劇、すごく楽しみにしてますから、がんばって下さい!!

いっきに言い終わると、きゃあきゃあ騒ぎながら女の子達は走っていなくなってしまった。

反応できず固まっている俺の頬に、白馬が指を添える。

「・・・だぁっ、さわんな!」

「相変わらずですね、君は」

白馬も小さなため息を漏らした。

「……今度の劇、何か起きそうな気がしませんか」

「何かって?」

「小泉さんの魔女役、あまりにはまりすぎていて……」

そりゃそーだ。ホントの魔女なんだから。でも、はまってるっていやぁオマエだってそうだろ。モンダイなのは俺だけだ。

「僕は魔女を倒し、白雪姫を救うことができるのか。少しばかり不安なんです」

「…ばかじゃね」

だって台本あるんだぜ。と言おうとしたけど、昨日の帰り道の白馬と紅子の様子を思い出したら俺もふと不安になった。

『そう簡単に王子の心は渡さなくてよ』

緋色の光の中、跪き魔女の手にキスをする王子の姿を────。

ま、ま、まさか。

「なななに言ってんだよ、白馬! 魔女の誘惑に負けたりしたら許さねーからな!」

「黒羽くん」

「ぜってー俺を、じゃなかった白雪姫を助けに来い! じゃねーと、俺は永遠にリンゴ喉に詰まらせて眠ってなきゃなんねーんだ!」

ふふふ、と白馬が笑う。

あれ、と思う。

あれ……俺、乗せられたかも?

座ったまま横向に抱き締められて慌てる。バカ白馬、これ以上噂になるような真似すんじゃねえ!!

午後の始業を知らせるチャイムが鳴っていた。
俺たちは立ち上がり、周りにもう誰もいないのを確認してから軽く触れるキスをした。
それから競争するようにして教室へと階段を駆け下りていった。








20120913


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あとがき&予告

話が長くなってしまうので、今回はここで一区切りにしました。少し(快斗くんたちの劇の練習期間として)間をおいて、舞台の本番編は別タイトルにて改めて近日upしようと思います。拍手ポチ下さった方、ありがとうございます! 引っ張ってすみません~(*_*;
今回青子ちゃんと紅子ちゃんを初めて?名前を出して登場させてみました。そーいう点でもこのブログ上、今回は異例の展開です(汗)。
舞台本番編、ちゃんと書ききれるか不安ですが……なんとか頑張りたいと思いますー(^^;)。



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