名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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噂の二人『白雪姫』リハ《1/2》
カテゴリ☆噂の二人
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ストーップ!
白雪姫、そこで王子にガンつけない!

演出部のリーダーがため息つく。

ため息つきたいのはこっちだ! なんで教室で、みんなの前で白馬に抱かれて見つめ合わなきゃなんねーんだっ!!

文化祭まであと一週間。学校中にお祭りムードが立ち込めて、学校中がハイになりつつあった。
いまだにテンション上がんねーのは、俺一人。


────はい、みんなお疲れさま~! 明日は土曜だけど、体育館で間に合う限りのセットして、衣装も付けて通し稽古するから、全員朝9時に集合してください! んじゃ解散~!! ぱちぱちぱち~(^^)///




「ね、ね、大道具の子たち、明日朝7時出でセット開始するって! 私たちも頑張ろうね、快斗!」

「わーったよ…もう」

青子と一緒の帰り道。
抵抗するのはさすがにあきらめた。ここまできたらやるしかないのは分かっている。
だけど見栄というか意地というか、照れかも知れないけど〝お姫様役〟を好きでやってんじゃねーぞ、という態度だけは消せないでいた。

「……こないださぁ、快斗が仮縫いの衣装着てみてくれたじゃない?」

「ああ」

こっぱずかしくてシぬかと思った。衣装部の女子達に囲まれてプリンセスドレス着せられて。

「みんなさ、感動してたよ。快斗すごくスタイルよくて、似合ってて」

「はぁ?どこが? どいつもこいつもアタマおかしーんじゃねーの」

「もう! どーして快斗はいつもそんな言い方しかできないのよ。みんな一生懸命やってるのに!」

「わあってるよ。俺だって一生懸命だよ、恥ずかしいの我慢して」

「えっ、なんで。なにが恥ずかしいの?」

きょとんとした顔でマトモに訊き返してくる青子に、なんでかしどろもどろになる。

「そりゃ…だって、おめー、俺は男なんだぞ。お姫様役なんか」

「ええ? ばっかねー、なによいまさら! そんなこと誰も、なんにも気にしてないわよ!」

……気にしてない。
なんにも…って……え? そうなの?
いや、それはそれでおかしくねーか?

「だってよ…」

「あのとき快斗寝ちゃってたけど、起きてても同じ配役になったと思うよ! 快斗と白馬くん、本当に…うらやましくなるくらいステキだもん。たまに二人でいるとこ見ると、青子もどきっとしちゃうもん」

「…………」

「それに紅子ちゃんはね、ココだけの秘密なんだけど…快斗になんだかすごいライバル心持ってるみたいなの」

「ライバル心?」

「快斗がイベントでマジック披露したりして盛り上がるたびに異様な雰囲気でコワい顔してたりするの。快斗が目立つからかなぁ? この話内緒よ!女の子たちしか知らないんだから」

「…………」

「だからね、魔女役に誰か…ってHR委員が言いかけたとたん紅子ちゃんがさっと手を挙げた時も、けっこう教室どよめいたんだよ~!」

「…………」

「だから快斗はもっと自信持って! 私たちが最高に可愛いプリンセスにしてあげるから!ねっ?」

自信って言われても。

「……最後に一つだけ訊いていいか」

「なによ」

「俺が王子で白馬が白雪姫ってセンは有り得なかったのかな」

青子のヤツ、ぷっと吹き出しやがった。

「ないわね! 白馬くんを抱っこしてキスできんの? アンタ!」

しまいにはアンタ呼ばわりされて、その日は陽が暮れた。とほほ。





明日はリハーサルか…。

寝ようと思ったら白馬からメールが着ていた。

『あしたのリハ、がんばろう。僕も本気で演じます』だと!

どいつもこいつも、ホントしゃあねえな。

なんて返信するか……。


『腰抜かすなよ。おやすみ』


送信。

俺はベッドに潜り込んだ。






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噂の二人『白雪姫』リハ《2/2》へつづく


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