名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

当てずっぽうのバースデー(コナン&キッド)
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「よー、気障なコソドロ。やっぱりいたか」

「名探偵……! なぜここへ? 予告出してねえのに」

驚いて俺は手元のライトを取り落としそうになった。

「ふん。予告状なんかなくたって、テメーが立ち回りそうなトコなんざ簡単に予想がつくんだよ」

「何を根拠に」

「テメーが次に狙うのは来月から米花スターホテルで始まるイベント『真夏の夜の夢』で展示されるビッグジュエル〝紫のセブンナイト〟だろう」

ふわりと夜風にマントを翻して立ち上がった。
何があってもポーカーフェイス。たとえ名探偵の言葉が図星でも、慌てる素振りはもってのほかだ。

「ビッグジュエルの件はホテル側のサプライズでプレスにも伏せられているのに、よく分かったな」

「そのくらいちょっと調べれば出てくるさ。となれば、テメーが予め周辺に仕掛けを用意するだろうって事は簡単に予想がつく」

「それにしても何故このビルの屋上へ? 米花スターホテルからは死角だし、高さもさほどあるとは言い難い」

「だからだよ。警察も馬鹿じゃねえ。おまえが立ち回りそうな見晴らしのいい高層ビルには片っ端から警備が入るだろう。だからわざと目立たないビルを選んで仕掛けているんだ。違うか?」

やれやれ。俺はため息を付いた。

「ご明察だが…。それにしてもこのビルと見破った理由は? 似たような条件のビルなら周辺にいくらでもあるぜ」

「名前だよ」

小さな名探偵はメガネを白く光らせニヤリと笑った。

「このビルの名称は〝七夕ビル〟だ。ビッグジュエルの愛称である〝セブンナイト〟に引っかけたってとこだろう」

俺は頷いた。

「出直すよ。予告を出す前から名探偵に悟られてちゃあな。作戦を練り直さねーと」

「待て、キッド!!」

待てと言われて誰が待つかよ。
俺が煙幕弾を足元に叩きつけようと手を振り上げると、名探偵が慌てた顔で駆け寄ってくるのが見えた。
腕時計の麻酔の照準は閉じたまま。サッカーボールも飛び出してない。
それでもこれまでだったらここでオサラバしているはずだった。

だけど俺は煙幕弾を叩きつけるのを咄嗟に止め、膝を着いた。走ってきた名探偵が、俺の胸に飛び込んでくる。
不思議なほど胸が高鳴っていた。

「渡すもんがあって来たんだ! 逃げんじゃねーよっ」

「渡すものって…俺に?」

「これ」

「………………」

名探偵が上着のポケットから取り出して差し出したのは、白いリボンで飾られた赤い小箱。

「これは…なんだ、いったい」

「ネ、ネクタイピン…だよ。クローバーの飾りの…。渡したから、もういい、行けっ」

「ネクタイピン…?」

さっきまでの鋭さはどこへやら、名探偵は俺から目を逸らして真っ赤になっている。

「まさか探知機が仕掛けられてたり…」

「そんな姑息なことすっか! これは誕生日プレゼントだ!!」

「えっ?」

心臓がドキンとまた跳ね上がった。
ほんの数日前だった俺の誕生日。名探偵は知っているのか…?

「このまえ、オレの誕生日にお祝いに来てくれただろ。だから…そのお返し! もらいっぱなしじゃ落ち着かないから」

「……でも、名探偵」

「オメーの誕生日わかんねえから、全然違ったらゴメン。とにかく早めにと思って」

「俺の誕生日を…推理したってのか?」

「ヒントないから、推理というより予想だけど」

「どうやって予想したんだ」

それは…と、珍しく名探偵が歯切れ悪く口ごもった。

「オレの誕生日と…そんなに離れてないんじゃないかって」

「…………」

「でも、オレよか後かなって」

「どうして…」

当たってる?と言って、名探偵はへへへと笑った。

「何かを人のためにしようとする時、人は無意識に自分に置き換えて考えるんだ。逆もそう。自分のことを考えながら相手のことを連想する」

「………」

「オレの誕生日にテメーが現れたとき、テメーの誕生日もそう離れてないんじゃないかと思ったんだ。ま、当てずっぽうだけど」

俺の腕の中でちらりと顔を上げ、小さな名探偵は俺の目を覗き見た。

……そうだったろうか?
俺は、自分の誕生日のことを思い浮かべながら名探偵の事を考えていたんだろうか。
言われてみれば多少は……。

「当てずっぽうだけど、誕生日おめでとう、キッド。来年はホントの誕生日をきっちり突き止めてやっからな」

「遠慮するよ。当てずっぽうで十分だ。十分に…」

俺は言葉を途切らせた。
何故だか切ない想いに満たされていた。
軽い背を抱き寄せると、名探偵はよしよしというように小さな手のひらで俺の髪を撫でてくれた。





20130701

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※2013.5.4up「あと数秒のバースデー」後日談で、ざっくり6月下旬という設定のお話でした(汗)。
※快斗くんバースデーネタ書き損ねた結果こんなんなりました~(*_*;


●拍手御礼!
「シルエットロマンス」「ファーストステージ」「マゴウコトナキ」「エピソードX」「オーヴァードライヴ 妄想編」
上記 コ&K中心に拍手いただきました~!(^^)! 嬉しいです!ありがとうございました♪

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