名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

エロスの神様(新一×快斗)
※軽め?毎度のイチャです(*_*;
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「元気出せよ、名探偵」

「出ねえ~。世の中ロクでもない事件が多すぎる」


誤解。私利私欲。憎しみ。復讐。
謎は解けても、やりきれなさが残る事件が続いている。

「ああ……ストレスだあ! 慰めてくんねえと元気出ねぇー」

チラと見ると、快斗は半眼でオレを見下ろしていた。

「甘えてんの? それ」

「思いっきりしたら、嫌なこと忘れて元気出ると思う~」

「帰ってくるなり、やらせろって言ってるわけ?」

「もうちょっとさぁ……雰囲気からイイ感じで慰めてくんねえかな」

「ばかやろ。人をハケグチにすんな」

「そうじゃなくて、大好きな快斗にイヤナコト忘れさせて欲しいって頼んでるんだろ~」

「なにが〝ダイスキ〟だ。こんな時だけ」

「快斗」

立ち上がって手を伸ばすと、快斗はぴょんと飛び退いた。

「顔ヤらしいし! 事件片づく度にやられてたんじゃ保たねえよ。テメー、事件の後って乱暴なんだもん。自覚ねえだろ?」

快斗がソファとテーブルを挟んで身構える。

「そうか…?」

「そうだよ!」

うーん、言われてみればそうかも。
事件後ってストレス受けてる場合がほとんどだし、脳も興奮を引き擦っている。
そう思ったらマジで本当に体が熱くなってきた。

「快斗」

「くんな」

「待っててくれたんだろ」

「それとこれとは別! ストレス解消に使われてたまるかっ」

「そうじゃなくてさ」

「なにがだよ! さっき自分で言ったくせに」

リビングをぐるぐる走って鬼ごっこが始まる。ガキみたいだけど、すぐになぜ追いかけっこを始めたのか忘れて必死になる。
快斗がすばしこいからだ。
するりとかわし、テーブルやソファを軽く飛び越え、それを追いかけているうちにオレの頭の中は空っぽになる。
見とれてしまうんだ。快斗の動きに。
捕まえたい…!

「エロ探偵のバーカ!」

オレの悪口を言って、快斗がリビングを飛び出す。

「待てっ」

後を追って走り出ると、快斗は階段を二階へ駆け上がっていた。
なーんだ、部屋に向かうなんて。快斗もその気になってる。オレはヘラついた顔して階段を追いかけた。

ところが。

「あっ!」

ひらり。…ふわり。

二階の手摺りから身を翻し、快斗は階下のエントランスに飛び降りた。
着地した快斗を呆然と見下ろす。

「あばよっエロ探偵!」

バタン。

シーン。

「………うそ」

快斗のやつ、玄関からあっさり出ていっちまいやがった。なんだよ。

二階に上がったところでぐったり座り込む。
くそ。ストレス倍増。
落ち込んでた気分は動き回って発散されたが、代わりにとんでもない欲求不満に襲われる。爆発しそうだ。快斗め…憶えてろ。

オレはノロノロ廊下を歩いて自室に向かった。情けないが、このままじゃいてもたってもいられない。やむを得ない。かくなる上はひとまずセルフで……。
まだ夕暮れ時だというのに背中を丸め、溜め息を付いてオレはドアのノブに手をかけた。

一息付いて、イメージを膨らませる。

快斗の声。快斗の睫毛。

シーツに半分埋もれる全裸の快斗を……。

ううっ、鼻血出る!

バン、と扉を押し開けて部屋に入った。

「……………………」

オレンジ色の陽が部屋を薄暗く演出している。ベッドの上に、オレが望む以上の、この上ない淫靡な快斗の姿があった。

開いたシャツを半分落としてしどけなく肩を出し、ベッドに膝立ちしたジーンズのジッパーをおろして下腹を覗かせ────薄く開かれた唇からは小さな舌が覗いて、妖しくオレを誘っている。

ごくんと、自分が生唾を呑む音が頭に響いた。
差し伸べられた手を見て、やっと足を踏み出す。

「……えっと…もしかして……エロスの、神様? ストレスに悩むオレを…憐れんで…慰めに来てくれた…?」

「そんなとこ。来いよ。今日は特別だぜ。そのかわり俺に任せろよ、テメーがやると乱暴で…」

オレはダッシュして舞い降りたエロスの神に飛びついた。
抱き締めた神様は、慌てんな、任せろって言ってるだろ、とオレの腕の中で文句を言い、明るく笑った。





20130407

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