名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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消失(新一×快斗)

※新一視点の軽めショートです。

――――――――――――――――――

いつか、消えてしまうかもしれない。

そう想像する事は、恐怖に近い。



いや――恐怖そのものとも言える。

いま手にしているもの。そこに在ることが当たり前と思っているもの。
確かな事など、この世に一つもないのかもしれない。
たとえ真実は一つであっても。
その真実すら、いつか失われてしまうのかも―――。


バシ。

「……」

快斗にはたかれた。
後頭部を、お笑いのツッコミみたいに。

「…ってえな! いきなりなんだっ」

「なにがいきなりだよ。さっきから呼んでんのに聞こえなかったのかよ?!」

「うそ」

表通りに面したカフェのテラスだった。
快斗がセルフの注文を取りにいってる間に……行き過ぎる人々をぼんやり眺めているうちに、ついもの思いに耽ってしまっていた。

「うそじゃねーよ。ちょっと目を離すといっつも他のこと考えてやがるじゃねーか。たまには外でデートしようっつからオメカシしてきたのによ」

「……ん、ああ」

そう言われてみると、今日の快斗は確かに普段のラフな格好とは違う。

「似合うぜ。いい色じゃん、そのジャケット」

「ざけんな、とってつけたみてーに」

そう言ってふくれっ面を作りそっぽを向いた快斗は、それでも少し機嫌を直したように照れた様子だった。

「カッコいいぜ。うん。俺の自慢の恋人だけある」

「ちっ。口ばっか。マジやなヤツ」

「誉めてんのになんだよ」

ホントのことだ。でもからかってるみたいに聞こえるんだろう。だから伝わらない。いまも、他の事を考えていたわけじゃない。
失いたくないもの。
失うことを想像するだけで怖くて堪らないもの。
俺にとって、それは――。

「真実を伝えるって……難しいなぁ」

「なに言ってんの?」

そう言いながら、なぜだか快斗も真顔になる。

「あのさ」

「なんだよ」

急に声を潜めて顔を近付けられてドキリとする。

「あそこのオシャレ女子たちが、さっきからモーレツ視線アタックしてくんだけど、どーする?」

「あ?」

「あ、じゃねえ。あれはこっちに『声かけてキテー♪』という逆ナンだぜ、ほぼ」

「やめとけよ」

「いいのかよ。けっこオシャレさんたちだぜ」

「ばーか」

俺は快斗の手を握った。
なんかキャアとか少し離れた場所から声がしたような気もするが気にしない。

「なに、くど、ばかっ、人が見てんだろっ」

焦ったように快斗が手を引こうとするが放さない。そう、失いたくないから。

街中の雑踏に紛れた俺たちの存在も不確かな空蝉の一つに過ぎない。だからこそ、放さない。消え失せてしまうなんて……思いたくない。

赤くなって手を振り解こうとする快斗としばし卓上の押し相撲のようにふざけあって、それから二人で爆笑した。

穏やかなホリデー。もう少し、こうしていよう。俺はコーヒー飲んで。快斗はチョコパフェ食べて。二人…向かい合わせで。






20120416


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