名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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強奪《2/2》(新快前提 平次→快斗)R18

※過去このブログで服部くんが出ていたものとは〝完全別枠〟ダークサイドのお話です。閲覧ご注意下さい。

――――――――――――――――――

ここに黒羽を呼び出し、罠にかけた時からすでに理性は棄てとった。


そんでも、どこぞで……自分にブレーキがかかることを内心では期待し、予想しとった。せやけど――実際にはそれどころではなかった。

裸にした黒羽のしなやかな肢体は同性から見ても美しく、俺は狂ったように黒羽に…目の前の獲物に、躊躇うことなく喰らいついた。


黒羽の目が覚めても動けんように、真っ先に黒羽の後ろを犯す。
片脚を腕にかけ、その目的の場所を露わにする。どこも汚れのないきれいな肌やった。

不自然に体を抱えられ抑えつけられて、黒羽が僅かに声を漏らし、閉じた睫毛を震わす。
俺は自分の咥内で湿らせただけの指を、意識のない力が抜けた状態の黒羽の秘所にまず一つ挿れ、少し押し拓くように動かしてからさらにもう一つを挿し入れた。

黒羽が、目を開ける……。

まだはっきりしない意識の中で黒羽は瞬きを繰り返し、体に覚えるはずの違和感がなんなのかすぐには分からんようやった。
だが。

あ!!と声を上げ弾かれたように体を跳ねさせた黒羽が、目を見開く。覗き込んでいた俺の目を見詰め、体を硬直させた。
ぎゅうと指が締め付けられる。
自分が置かれた状況にようやっと気付いたんや。だが、まだまだ混乱した様子の黒羽は言葉を発することができんようやった。

指を増やそうとしたが、強張った黒羽の体に阻まれる。それでも構わんと既に挿れとった指を大きく蠢かした。
黒羽が必死に俺を引き剥がそうとして暴れ出し、俺を殴りつける。それでもこんな体勢では大したパンチにはならん。口の中が切れて血の味が拡がったが、それが余計に俺を猛々しくさせた。

なんでだよ、と言うのがやっとの黒羽の目尻から涙が伝い落ちるのを見ても、俺の高ぶりは変わらんかった。
この獲物を喰らうことが、いまの俺の目的のすべてやった。
今を逃せば黒羽を抱く機会は二度とのうなる。
俺は黒羽の羽を捥ぐ。
工藤の大切な想い人と解っていて。奪い取る…!



強く穿つと、黒羽は悲痛な叫びを上げてのた打った。その姿を見て…俺の動きにつれて苦痛に悶える黒羽の姿に――さらに煽られる。どうしようもなく。

黒羽の体は素直で、どこも触れれば熱くなり、まるで俺を誘うかのように色付いた。左の乳首を舌先でなぶり、かじる。右の方も指先で摘んできつう抓る。アア、と黒羽が痛みに身を捩らせれば、繋いだ部分が俺をいっそう締め付けよる。
凌辱の快感はひたすら俺を夢中にさせ、背筋を駆けて突き上げる。モラルも友情もそこにはない。俺自身も翻弄されとった。獣のような自分の、男の本能に。

何度も貫き挿出を繰り返しながら、黒羽の芯をも弄んだ。苦痛が勝っているためか、なかなか反応せんかったが……それでも敏感な肌の感触に俺は勝ち誇った気分で黒羽のすべてを堪能した。




ぐったりと倒れ込み、肩で息をしている黒羽の背中が震えるのを見て、再び欲情する。
いっぺん逃せば二度と手には入らん。その思いが俺をどこまでも貪欲にしとる。黒羽の腰を掴んで引き寄せ、竦む体を俺は強引に背後から貫いた。

そして、この頃には――どうやら黒羽が〝初めて〟らしいという事に俺も気付いとった。尤もこの期に至って今さらやが。
それでも、だからか…と思った。

契り合った相手がいれば、人は誰しも自然と未知の相手と一対一になるようなプライベートな空間は避けるもんや。
黒羽が俺の誘いに疑いもなく付いてきたんは――だからやったんか。
工藤と黒羽が想いを通わせてたんは間違いないはずや…。せやけど、セックスはまだやったいう事か。
想いを通わせ合ったばかりの、未だお互いの素肌を睦み合ったこともない大切な想い人を、俺は工藤から奪ったわけや。工藤より先に、こんな酷いやり方で……。
黒羽に体を重ね、その背に口付けた。黒羽の見えない翼の痕。歯を立て、きつく吸い上げて俺の物で在る証拠を印す。

俺は工藤に――殺される。

工藤の名を出しておびき寄せ、陥れ、その羽根を毟るように剥ぎ、翼を千切り取った……。
黒羽を貶め、こんなふうに蹂躙しているこの事が知れたら。

おまえの大切な想い人を、俺がこの手で汚したんや。工藤。

工藤には人殺しなどできん。それでも工藤は俺を殴るやろう。殴り続けて…きっと俺が死ぬまで。
たとえ俺が死んでも、その怒りが消えることは永遠にないやろうが。



… … … …

ふと黒羽の口が震えるように動き、なんか言うとるのに気付いた。

俺を罵る言葉か。
工藤に助けを求めとるんか。

俺は黒羽の方へ耳を寄せてその言葉を聞き取ろうとした。自棄な気持ちになって……自分を蔑む言葉を、黒羽の口から聞いてやろうと。
いままた仰向けに返して両脚を担ぐようにして犯している黒羽は、息も絶えだえに声も枯れ果て、ただ俺に揺さぶられとる。






あ、ああ……、は……、はっと…り……。








ぎくりとして、俺は穿つ動きを止めた。
責める声では…あらへん。


なんや―――――?









は…… 、 と 、 り ……





も 、 う ……、


わ か っ、 た ……


か … ら ……。




だ 、 か ら ……




も … う 、






な く ……、 な 、











俺は黒羽を放して立ち上がった。


ふらふらと歩いて狭いユニットバスのドアを開ける。

中に入って、シャワーの栓を開けた。




獣が映っとるかと、恐る恐る見た小さな鏡には―――――。


シャワーの湯で曇り始めた鏡には、削げた頬の……赤く泣き腫らした目をした、俺が映っとった。


俺はその場に崩れるように膝を着いた。





はっとり……?



首を持ち上げると、同じ様に目を腫らした黒羽が、這ってきたのか床に座り込んでドアから顔を覗かせ、俺を見とった。


なんやっ、と俺が思わず……どうしてええんか判らんようになって声を荒げると――黒羽は腕を俺に伸ばしてきた。震えながら。


動くことが、出来んかった。

黒羽の震える指が俺の頬に触れた途端、なんかが決壊したように俺は叫びだした。恐ろしゅうなって―――自分がした事の、その愚かさに。

俺の背に、黒羽の掌が当てられとる。温かい手が。

まるで……俺を見守るように。

俺が自分で死を選ぶことがないよう、案じているかのように。

俺は顔を上げることもできんと、そのままうずくまった。

ユニットバスに頭を押し当て。
声を殺して。黒羽の掌に背をなでられながら……泣いとった。







20120415



―――――――――――――――――――――

あとがき

この『強奪』はダークサイドの単独パラレルで、他の話とのつながりはありません。

関西弁が変ですみません(; ;)。
実はこれUPする前に、一度九割方書き上げたところで携帯の電源が落ち、再起動してみたら途中まで保存してあったにも関わらず、バックアップも含めて全てまっさらにデータが失われていてシニソーになりました。
10分ほどで復旧は諦め、この『強奪《2/2》』は、ほぼ一から書き直すハメに。こりゃ神様が怒ってんだなーこんなん書いて……と思ったのですが、罰当たりにも再度書き起こしなおしてのUPです。
元通りというわけにはいかず、せっかく考えたフレーズ(ってほどのもんじゃないですが)も思い出せなかったり。かなりトホホな一日でした。このブログやってて二回目です。前回は忘れもしない、『満月―怪盗キッド―』の時。あの時も今回ほどじゃないですが、大半を書き起こしなおしたのでした。
ゴメンナサイ神様……。懲りない私ですみません!!(@_@)



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