名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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フェアリーナイト《1/2》(白馬×キッド)
※このカテゴリ初?おちゃらけ系。いろいろ何でも有りな心の広い方向けです(*_*;
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白い翼の怪盗は、僕が待ち受けるビルの手前で、突然失速した。



「キッド?!」

辺りに不穏な気配はなかった。パトカーのサイレンすら聞こえない。
何が起きたか解らず、僕はキッドが落下したと思われる地点へ、とにかく急いで走った。

すると、何というミステリーだろうか。
そこには怪盗の衣装だけが脱け殻のように落ちていたのだ。

「これは…いったいどういうことだ?」

モノクルにシルクハット、手袋まで!
まるでキッドが透明人間になり、中身だけが消え去ってしまったかのようだ。

「!」

僕は驚いて飛び上がった。
キッドのシルクハットが動いている。見えない何かに操られるように、不自然に横へと移動する。

「………」

マジックなのか? まるで、中に何かが入っていて、動いているような…。

「…鳩…とか」

僕は恐る恐る手を伸ばした。
アスファルトに片膝を着き、中から何が跳びしてもよいように覚悟をしながら。

そっとシルクハットを持ち上げる。

───サッ。

数センチ持ち上げたところで、何か小さいものが中から飛び出した。
〝それ〟は、呆然とする僕の目の前で、地面に広がるマントの中へ移動した。

「え?!」

目の錯覚だろうか。
なんだか───小人に見えた。そんなばかな。

目をこする僕の前に、〝それ〟は今度こそ姿を現した。白いマントの裾を持ち上げ、小さな頭と肩だけを覗かせて。

『白馬探偵……』

「・・・」

僕は絶句した。

これは、妖精か…?!

跳ねた巻き毛、つぶらな青い瞳。
せいぜい10センチちょっとのサイズの、小さな姿の小さな少年。

「き、君は…? もしや、キッド…なのか」

小さな少年は、不安げな瞳で僕を見上げながら、こくんと頷いたのだ。








『白馬探偵、ゆっくり歩いてください。すごく揺れます』

「わかった、キッド。少し寄り道するよ」

理解不能な現象に、もちろん頭は付いてこない。それでも僕は高揚していた。
小さくなったキッドは、妖精か天使にしか見えなかった。小さくなってしまったからこそ解る、美しいその造形。
これは奇跡だ…!

キッドは自分の衣装の胸ポケットに挿していたシルクのハンカチを体に巻き付け、今は僕の内ポケットに収まっている。重さもほとんど感じないが、生命の息吹はシャツを通し確かに僕の胸に伝わってくる。

『白馬探偵、怪盗の衣装は…』

「大丈夫、モノクルもすべて一式袋に入れたよ。とりあえずこのまま僕が預かっておく』

『ありがとう。お手数おかけします』

キッドが僕を頼っている。
こんな美味しい状況、絶対に誰にも報せるものか。

取り急ぎの買い物を済ませた僕は、小さなキッドを服の上から支えつつ、小走りで自宅へと向かった。






フェアリーナイト《2/2》へつづく
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※小さくなっちゃった系、思い立って書いてみようかと(汗汗)。手短にすませるつもりが分けちゃってスミマセン!

●拍手御礼
「噂の二人」「ぶるーぱろっと」へ、拍手ありがとうございました!(^^)!

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