名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
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※ひとりごと
昨夜は遅い時間に昇る月をばっちり観ることが出来ました♪ あまりに低く大きく美しくて、荘厳さに舞い上がってしまいました~ !(^^)!
そして世俗の雑事に煩わされ、ボンノー更新する時間がなかなかとれずに欲求不満な年末年始を過ごしております(汗)。しかもあろうことかナイトメアを録画し損ねてしまい!! DVD通販待ちです~(T_T);;;

☆2012-2013冬の白快SP☆
迷い鳥《1/2》(白馬×キッド)
※新Kで近いシチュはブログ初期にupしてるのですが、白Kでもチャレンジ…(*_*;
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湾岸に程近い、ひっそりと静まり返った夜の倉庫街。
その片隅に墜ちて羽根を傷め、地に伏せて動けなくなった白い鳥を見つけて僕は駆け寄った。

錆の匂いを漂わせる華奢な身体を拾い上げ、僕は〝彼〟を胸に抱き締めた。




「やあ……君が目覚めるのを待っていたよ。大丈夫かい、怪盗キッド」

「………白馬…探偵」

覚醒と同時に一瞬身を硬くしたキッドは、体を起こしかけて、う、と息を詰まらせ胸を押さえた。

「無理はいけない。落下時の衝撃を覚えていますか」

「……………」

過去どんな窮地も自力で切り抜けてきただろうキッドは、自尊心を傷付けられたようにキツい眼差しで僕を一瞥した。

そして怪盗の衣装をすべて剥がれ、素裸に包帯を巻かれて横たわっていたことに気付いたのか、あらためて警戒するようにぐるりと自分の置かれた状況を見渡してから僕に質問した。

「ここは?」

「湾岸の某ホテル最上階です。客に対してのセキュリティーは万全ですから心配はいりません。君は僕が追っている事件の被害者という事にしてあります」

僕は手にしていた冷めた紅茶をテーブルに置き、ベッドに歩み寄ってサイドのスツールに腰を下ろした。

強く警戒心を露わにした怪盗が僕をさらに詰問する。

「白馬探偵…なぜこのようなことを?」

「傷付いている君を助けたかったからです。僕は────」

目の前に在る蒼い瞳が美しい。深い輝きに魅入られる。

「僕は……哄ってくれたまえ。僕は探偵でありながら、君に惹かれている。だから君と二人になりたかった」

「…………」

「誰にも邪魔されずにね。そのために身内をも謀(たばか)って、ここをリザーブしました」

キッドが微かに蔑みを込めた笑みを浮かべて僕を見上げる。

「まさか、ここで私を抱こうとでもお考えですか」

「許されるなら」

「…………」

キッドは笑みを消し、黙ってぼくを見つめ返した。

「どう言い繕って誤魔化しても無駄でしょうから正直に白状しましょう。僕は君に惹かれている。君と二人になりたかった。突き詰めて言うなら……君が言ったとおりの願望を持っています。否定はしません」

「…………」

「しかし、それは興味本位などでは決してない。この想いを、どうか信じてほしい」

「私の正体が解らなくても?」

皮肉を含んだ声音で呟いたキッドに、僕は静かに頷いた。

僕が調べ上げたキッドの正体は、素顔の〝彼〟を目の前にしても、この場ではあまりに別次元に感じられた。それほど〝怪盗〟の気配は気高く、侵し難かった。

「いま僕が知りたいのは君の正体ではない。君の〝真実〟です」

僕はキッドの頬にそっと手を伸ばした。
キッドが微かに怖れを覗かせ、表情を強ばらせる。
強さと脆さのアンバランス。僕はたまらない想いに駆られながら、かろうじてキッドの頬に触れる直前で手を止めた。

「……無理強いはしたくありません。しかし、今夜のような奇跡が二度起こるとは思えない」

「…………」

「この〝鳥籠〟から君を逃せば……僕たちは昨日までと同じ立場に戻る」

「…………」

「どうか────君を」

愛させて欲しいと……僕はひれ伏す想いで懇願した。
素顔の怪盗キッドに。
膨らむこの想いを遂げさせてほしいと─────。






迷い鳥《2/2》へつづく

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※下心先行です。R18が目標~(@@);


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