名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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返り討ち《1/2》(白馬×快斗)
※このブログありがちな(汗)両想いパラレル、アホ甘です。
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居間でおとなしく待っていると、黒羽が飲み物を持って戻ってきた。

カップをテーブルに置く黒羽の仕草を何気なく眺めていた僕は、シャツの襟から伸びた彼の首筋に目を奪れ、思わず「ほう」と言ってしまった。


「なんだよ」

「いや、失礼。君のうなじがあんまり美しいので、つい」

「ハァ?」

呆れた感ありありのジト目で僕を見下ろしながら、それでも黒羽の頬がさっと紅潮する。

「君の部屋は二階ですか…?」

「上はダメ。テメーが『僕も一度くらい君の自宅に伺いたい』とかシツケーから今日は特別に入れてやったんだ。クラスメートが上がっていいのはここまでだかんな」

「え、ではクラスメートでなければ?」

「なけりゃなんなんだよ。もしも〝探偵〟だっつーなら家ん中ゼッテー入れねえし」

「それでは僕は…今は〝クラスメート〟の括りなんですか」

「今もなにも、ずっとクラスメートだろうが。不本意だけどよ」

ドスンと向かいに腰掛けた黒羽はやっぱり僕と目を合わせようとはしない。憎まれ口は多分に照れ隠しなのだと解ってはいるが、それでも些か釈然としない。

「クラスメートであり〝恋人〟ですよね、僕たち。だから僕の願いを聞き入れてくれたのでしょう?」

「ケッ」

「君ねぇ…、ケッ、はないでしょう」

「あー、うるせ。せっかく淹れたんだからさっさと飲めよな」

「いただきますけど、でも」

珈琲のよい香りに誘われながらも、僕は食い下がる。

「君に告白して、三ヶ月経ちます」

「知るか」

「ようやく君が振り向いてくれるようになって、初めて触れさせてくれてから一月と四日──」

──と3時間25分14秒。と、腕時計をちら見して心の中で続ける。

「ふ、ふれさせ…って、テメーが勝手に」

「両想いになったというのに、君が逃げてばかりでちっとも触れさせてくれないからでしょう。実力行使する以外ないじゃないですか」

「だからって学校で引っ付くのはヤメロ。誰かに見られでもしたらどーすんだ」

「僕はまったく構いませんし、むしろ皆に見せつけたいくらいです。君は鈍いから気付いてないようですが、同学年の連中はおろか上級生たちだって隙あらば君を射止めようと画策してるんですよ。危なくて君を一人になんてしておけるわけないでしょう」

あまりに〝無防備〟な恋人に、僕も常日頃覚えている懸念をぶつけてしまう。

「〝カクサク〟ってなんだよ、バッカじゃね? 俺は鈍くなんかねーし、テメーがいなくたって全然へっちゃらだし、なんも問題ねーし!」

「まったく君は…。どこまで暢気なんですか」

自分のカップに手を伸ばした黒羽の手首をすかさず僕は掴んだ。

「んだよ。てめ、放せ」

「君の部屋を見せてほしいです。せっかく伺ったんですから」

「ダメ」

「お願いします」

「ダメッ」

「───もしかして僕が怖いのですか?」

「なんで」

「寝室に押し入られて、そのまま襲われやしないかとか」

「アホかっ、テメー! そんなん誰が怖がるかよ! テメーがなんかしようとしやがったら、速攻返り討ちしてやるっ」

手を振り解かれながらも、黒羽の発する瞳の輝きに魅入られてしまう。

「………」

僕はふと想像した。

〝返り討ち〟───。それは、つまり。

「ぷっ」

「あっ、何吹いてやがる!」

「いや…すみません、それって僕にすれば、もしやかなり有り難いシチュエーションかもしれないと思いまして」

「白馬、テメー明らかに俺をバカにしてんだろ! 俺だってなぁ!」

「はい…?」

どんなセリフが続くのかとワクワクして待っていたら、僕の期待に満ちた眼差しに気付いたのか、黒羽はううと唸って言葉を飲み込んでしまった。

「どうしたんです? ちゃんと最後まで言ってほしいです」

「あほ。ばーか。白馬のすけべ!」

「す、すけ──」

がーん。
あほ、ばか、は聞き慣れているが、〝すけべ〟と罵倒されたのは初めてだった。言い合う中での勢いとはいえ、恋人からの侮辱にさすがに僕はショックを受けてソファに沈み込んだ。

もしや本当にそう思われているのだろうか。
黒羽のうなじに目を奪われたり、体育の時間に形の良い黒羽のヒップについ視線がいってしまうなどとバレたら……、僕は本当に…いや、もしかして自覚がなかっただけで、僕は本当に〝ス×ベ〟なのだろうか?

「………」

「あー…、白馬?」

自分の放った一言が、恋する僕をどれほど傷つけたか───分かっているのかいないのか、黒羽の口調も少しばかりテンションが下がっている。

「黒羽くん、僕は……残念ですが今日はこのまま失礼した方が良さそうです。君を好きな気持ちは本当です。しかし、君に少しでもそんなふうに思われている状態で側にいるのは…」

悲しい。
これではせっかく黒羽の自宅で二人きりというのに、手も足も出せない。
もしかしたら寄り添い、黒羽の綺麗に揃った睫毛を間近に見つめながら愛おしく頬に触れたり、黒羽の部屋で黒羽が毎日過ごす空間の温もりを感じられるかと──期待してきたのに。

「なんでえ、高校生男子なんて〝すけべ〟の塊りだろ。何そんな落ち込んだふりしてんだよ」

「黒羽くん、君はねえ…!」

追い討ちを掛けるようなデリカシーのない黒羽の言葉に、さすがに抗議をしようと僕は顔を上げた。

すると、そこには。

黒羽の大きな瞳があった。

ポカンと口を開けた僕の顔を映し、その蒼い瞳はどんどん大きくなり、僕を覆うように近付いていた。





つづく(汗)
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※わぁすみません、成り行きで展開がずれてきました(@_@)。とりあえず後半upまで少々お待ちを~逃っ(*_*;


●拍手御礼
「四つ葉のクローバー」、同 II 、「難敵」「十八夜月」へ、拍手ありがとうございましたー(^^)/

★リピー様、拍手コメントありがとうございます♪「四つ葉のクローバーII」楽しんでいただけたようで私もホッと一安心、嬉しいです。またぜひお尋ね下さいね~!!

★秘密さま、「難敵」にキュンキュンとコメントいただき、ありがとうございます。本望です(^^)//  またぜひ訪ね下さい~。

★彌爲さま、リクエスト下さりありがとうございました! あんなんでスミマセン…(^^;)。キッド様のエロかわ勇姿、想像してブハッ!となっていただけて良かったです♪ pixivのイラスト等も見ていただけたとのこと、嬉しいです。ありがとうございました!(^^)!



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