名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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未明の道《1/3》(新快前提 ××→快斗)R18
★ダークサイドストーリーです。閲覧ご注意下さい。
※昴さん〝正体不明〟設定のパラレル妄想。『テストケース』3パターン目。昴さんファンの方はページをめくらないで下さい…(*_*;
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   陽が暮れてまもなく、呼び鈴が鳴った。

   密かに待っていた獲物が罠にかかる音。

『工藤くん帰ってますか』

「どうぞ中へ」

  家主を訪ねてきた学生服姿の少年を、私は邸内へ招じ入れた。

「何か私の顔に付いていますか?」

   胡散臭さ気な眼差しで私を睨んでいる少年に問い掛ける。
   なかなか魅力的な肢体を持っていそうな少年だ。学ランを透かして長い手脚を想像する。

「ええと……君はこのまえ工藤くんが連れてきた…工藤くんの親友の、黒羽…」

「快斗です。別に親友じゃないけど」

「ほう。そうなのかい?」

   会話を続けようとする私を無視して階段へ向かう少年を呼び止める。

「家主はいませんよ。学校から真っすぐどこかへ向かったようです。先ほど隣家の車も出て行きました。何か事件発生でしょう」

「えっ…?」

   驚いた顔をした黒羽という名の少年は、階段の手前で立ち止まった。

「ちょうど論文が一段落して一服しようとしていたところです。せっかく見えたのですから、休んでいって下さい。家主の代わりに私がお相手しましょう」

「けっこうです」

   玄関へ走り去ろうとする少年の前に立ち塞がり、微笑んだ。
   少年が私を見つめて身構える。

「……何者だ、テメー」

「この家に居候させてもらっている、沖矢昴という者ですが」

「嘘つけ」

   はっきりと私に敵愾心を現す少年に、つい笑みがこぼれる。

「嘘ではありませんよ。なにしろ家主の工藤くん自らが私に無期限でここに居候することを勧めてくれたんですから」

「俺は信用しない。工藤は人が良すぎる」

「君はいったい何をしに来たんです」

「工藤に忠告するためだ! テメーを一刻も早く追い出せって」

   私の脇をすり抜けようとした少年の動きは素早かった。しかし、逃しはしない。制服の袖を掴んで巻き込み、腕を背に固めて動きを封じた。

「ちっ…、チクショッ、放せ!」

「そんなに無下にしなくともよいでしょう。私をもっとよく知った方がよくはないですか? それとも」

「……………」

「尻尾を巻いて逃げますか、このまま」

   耳元にそう囁くと、少年は悔しそうに唇を噛んだ。





「どうぞ。私が借りている部屋です」

   ドアを開けて中に入るよう少年に促した。
   少年には、ここがあくまで〝工藤邸である〟という僅かな油断があるはずだ。〝たとえこの一室に足を踏み入れてたところで、大きな危険はない〟という。
   私はその少年の油断と、少年が私に向ける敵愾心を利用して、まんまと少年を自分のテリトリーへ連れこむことに成功した。


「お茶かな。珈琲かな。それともバーボンはどう?」

「すぐ帰るのでいりません」

   私が使っている机の上や本棚を目で追っている少年に近付いて抱き寄せようとすると、どんと胸を突いて弾かれた。

「ふざけんな。何かしたらぶっ飛ばす」

「ふ。なかなかいい反応だね。しかし」

   少年はドアを背にして立つ私を睨み、それから背後をチラと見た。

「遮光カーテンです。外からこの部屋の灯りは見えない」

「おまえ……何か企んで工藤に近づいたんじゃないだろうな!」

「だったらどうしますか?」

「………」

「君は工藤くんの何なんですか。そんなに工藤くんの身を案じているところをみると」

「別になんでもねえ」

「恋人、なのかな……。だったら尚更ちょうどいい」

    私はポケットから煙草を取り出し、火をつけた。一息吸い込み、ふうと吐き出す。

「………!」

「おっと、気をつけて。危ない」

「てめえ…!」

   ぐらりと傾いだ少年の体を支えてやる。

「少し痺れるでしょう。でも大丈夫…そう強いものではない。私はもともとこの種のものに耐性があるのでなんともないですが、それでも君のように無垢な体には良く効くはずです」

   私の腕を懸命に掴んで震えている少年の横顔に、もう一吹き煙を吐きかける。

「あ……」

「ここではずっと一人寝でね。チャンスがあれば家主をお誘いしようかとも思っていました。君が代わりに私の相手をしてくれるなら、わざわざ家主を煩わせることもなくなります」

「く、そ…、おまえ、最初から……」

「嫌なら何もしませんよ。家主が戻ってきたら、彼を誘ってみます」

「き……たね…え」

「出来れば君を傷つけたくなかったのでね。こうすれば無闇に争わなくて済む」

「…………」

   がくりとうなだれた少年の体を抱き上げ、咥え煙草のまま私は微笑んだ。







未明の道《2/3》R18 へつづく

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※ひーっ、妄想先行で昴さんがとんでもない人になってて申し訳ありません。さらにとんでもない展開を予定してます(汗)。すべて〝パラレル〟なので、って、、言い訳にならない~(@@);;; 


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